「昨日遺品が戻ってきました」クレアの母親が囁くように言った。窓の外で奇妙な声の鳥が鳴いた。もしかしたら飛行機かもしれない。母親は一枚の紙を私に差し出した。大学の願書だった。日付は除隊の二日前だ。彼女が行きたかったのは戦場ではない。大学で学…

第１４１回芥川賞の候補作四作を読了しました。 以下、「お前は選考委員かっ。」という上から目線で書いた感想です。 すいません。。。▽磯崎憲一郎「終（つい）の住処（すみか）」（新潮６月号）文章、表現力は四作中、もっともこなれていた。ただ、中高年に…